HOME > プレスリリース > イベント・出展 > 2008-2009 グッドデザイン賞




概要
本製品は道路を取り巻く環境改善を目的とし、特に都市内の厳しい条件下における道路緑化を推進するために開発した、全く新しい緑化ツールである。景観デザインを最大限に考慮したことはもちろん、多孔質溶岩に植物の根が付着生息し、さらに内部に植栽BOX を設けたことにより、走行空間を確保しつつ多種多様な植物が育成可能となり、壁面全体の緑化を安定させ、地球温暖化の防止に寄与するものである。また、自然の息吹を伝える溶岩の色と植物の緑とが調和することで、人々に癒しの空間を与え、走行安全性の向上および周辺環境の改善、さらに、保水性を活用することによりヒートアイランド対策にも寄与する。

応募対象が達成しようとした目標
都市機能に必要不可欠でありながら、巨大で無機質なインフラストラクチャである首都高をはじめとする都市内道路を“緑のネットワーク”でつなぎ、走行空間を確保しつつ植物を育成し、癒し効果による走行安全性の向上および景観修景回復を果たすことが、最大の目標である。さらには、全国の道路に緑を循環させ、この実現を発 端に、環境問題の解決をスピードアップへと導くことを目指す。

デザイナーのコメント
緑化条件としては厳しい高架道路上において、自然素材を用いた本製品にて道路壁面を緑化することにより、無機質な構造物を180 度反対の安らぎを与える空間へと変えることが可能となり、道路を取り巻く環境のパラダイムシフトとなるものと確信する。

どのような使用者・利用者を想定したか
首都高速道路を利用する約200 万人/日の方々、また周辺に暮す或いは様々な形で首都高速道路を目にする方々等、首都高速道路に触れる可能性がある都市生活者や利用者さらには、道路に関わる全ての方々を対象とする。

その使用者・利用者にどのような価値を実現したか
道路利用者にとっては、緑の壁面がもたらす癒し効果および光の反射防止による安全対策に寄与し、近隣住民にとっては、ヒートアイランド対策や生物が生息できる環境の回復、緑による景観回復などを実現した。

社会・文化および地球環境の視点から解決すべき問題点
道路利用者の走行安全性の向上および周辺環境の向上のみならず、都市自体の機能回復に寄与することにより、道路を取り巻く新たな価値およびアイデンティティを創造するものであり、東京の中心部である首都高速道路で率先して環境に配慮した空間を提供することにより、地球の環境問題解決へと導くことができるものと考える。

多様性のある多孔質溶岩と植栽BOX の相乗効果による「壁面緑化」、無機質なコンクリート面の改善による「景観回復」、ヒートアイランド対策の実現による「温暖化対策」、生物の棲息が可能となる「ビオトープの創造」、さらには、光の反射防止効果による「安全確保」や植物の生息による「落書き防止効果」による景観向上などの効果により「エコロード」の具現化に対応する。



都市内にある高速道路で、走行空間を減じることなく緑化するツールである。安全性とメンテナンス性も考慮しながら緑化を行うという都市部の厳しい条件を十分に配慮している点が評価できる。内部に植栽ボックスを設けた多孔質溶岩パネルは、景観向上とヒートアイランド対策に寄与するところ大だと思われる。地球環境問題にひとつの解答を与えるものだ。



グッドデザイン賞 受賞結果概要ページ

緑化型遮音板ビオボードBOX